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精04:ソーシャルワークの理論と方法(専門)
1. 次の事例を読んで,問題160から問題162までについて答えなさい。
〔事例〕
Dさん(67歳,男性)は,勤めていた食器工房を退職後,自宅に籠りがちの生活をしていたが,しばらく不眠と食欲不振が続いたことから2年前にメンタルクリニックを受診した。そこでの診察を経て双極性障害の診断を受け,紹介されたY精神科病院に入院したが,1年前に退院し,現在はアパートで一人暮らしをしている。Dさんに身寄りは無く,日中はY精神科病院から紹介されたZ地域活動支援センター(以下「センター」という。)に通っている。センターに来た際,Dさんは何をするでもなく1人つまらなさそうに座って過ごしているだけであった。見かねた職員はセンター併設の相談支援事業所に勤務するE相談支援専門員(精神保健福祉士)に相談した。E相談支援専門員は,Dさんにセンターの喫茶コーナーで使用するコースターや食器類を作成してもらうことを提案した。(問題160)
Dさんは積極的に食器類の制作を行い,センターのほかのプログラムにも自分から参加するようになっていた。しかし,例年にない猛暑が続く中,Dさんはセンターを休みがちになり,センターの職員からもDさんが痩せていって心配だとの声があがっていた。そんなある日,E相談支援専門員に,「最近,体がだるく,めまいがすることもある」とDさんから具合の悪そうな声で電話があった。(問題161)
Dさんは日中30℃を超えるアパートの中で,冷房もつけずに横になっている様子であった。その理由としては,「お金がないので,冷房は我慢している」とのことであった。それで困ることはないかDさんに尋ねたところ,「暑さで夜も寝られず,食欲もない。これではまた入院になってしまうかもしれない」と不安を口にした。(問題162)
問題 161 次の記述のうち,この時点で電話を受けたE相談支援専門員の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。
問題 161 正答 4
1 適切でない。
確かに,生命の危機が目前に迫っているのであればローウェンバーグ(Loewenberg,F.M.)とドルゴフ(Dolgoff,R.)による倫理原則選択の手順に従い,プライバシーや自律及び自由よりも生命保護が優先される。しかし,この時点ではDさんは自分で電話ができており,そのような段階にあるとは考えにくいため,選択肢は適切とはいえない。
(岩間文雄・金田知子・与那嶺司『精神保健福祉援助演習――実践力を育てるためのワークブック』相川書房,2004年,pp.6~8)
2 適切でない。
この時点ではDさんの状態も主訴も明確ではなく,ケア会議を行う前に,Dさんの状態に関する情報を得ることが必要であるため,選択肢は適切とはいえない。また,権利擁護や意思決定支援の観点からも,Dさんを含めずにケア会議を行うことが適切であるか疑問である。
(『精神保健福祉相談援助の基盤[基礎][専門]』へるす出版,pp.67~69)
3 適切でない。
確かに,支援において危機介入が必要となる場合があり,その際に治療者である医師の協力は欠かせない。しかし,危機介入の方法は医師等が一方的に決めるものではなく,事前に本人を交えてクライシスプランを作成しておくべきである。また,この時点では医療的ケアが必要であるかどうかも不明である。よって選択肢は適切とはいえない。
(『精神保健福祉士養成セミナー①精神医学――精神疾患とその治療(第6版)』へるす出版,2017年(以下『精神医学――精神疾患とその治療』へるす出版),p.321)
4 適切。
この時点ではDさんの状態や家の状況が不明であり,また,危機介入が必要となる可能性もあるため,本人の不安をやわらげつつ早期に面接を行うことや,Dさんの状態やその置かれた状況を確認していくことが大切である。その際も,本人の意思確認を行うなど自己決定を尊重する工夫が求められる。
(『精神保健福祉の理論と相談援助の展開Ⅱ』中央法規出版,pp.73~75)
5 適切でない。
権利擁護の観点から,精神障害のある人は自身の心身の状態を知り,その対処や治療の方針について決めていくことに参加する権利を有しており,支援者が対処方法を決定して指示することはパターナリズムにつながるため,選択肢は適切とはいえない。また,この時点ではDさんの状態の原因も熱中症であるのか不明である。
(『精神保健福祉相談援助の基盤[基礎][専門]』へるす出版,pp.67~69)
問題 161 正答 4
1 適切でない。
確かに,生命の危機が目前に迫っているのであればローウェンバーグ(Loewenberg,F.M.)とドルゴフ(Dolgoff,R.)による倫理原則選択の手順に従い,プライバシーや自律及び自由よりも生命保護が優先される。しかし,この時点ではDさんは自分で電話ができており,そのような段階にあるとは考えにくいため,選択肢は適切とはいえない。
(岩間文雄・金田知子・与那嶺司『精神保健福祉援助演習――実践力を育てるためのワークブック』相川書房,2004年,pp.6~8)
2 適切でない。
この時点ではDさんの状態も主訴も明確ではなく,ケア会議を行う前に,Dさんの状態に関する情報を得ることが必要であるため,選択肢は適切とはいえない。また,権利擁護や意思決定支援の観点からも,Dさんを含めずにケア会議を行うことが適切であるか疑問である。
(『精神保健福祉相談援助の基盤[基礎][専門]』へるす出版,pp.67~69)
3 適切でない。
確かに,支援において危機介入が必要となる場合があり,その際に治療者である医師の協力は欠かせない。しかし,危機介入の方法は医師等が一方的に決めるものではなく,事前に本人を交えてクライシスプランを作成しておくべきである。また,この時点では医療的ケアが必要であるかどうかも不明である。よって選択肢は適切とはいえない。
(『精神保健福祉士養成セミナー①精神医学――精神疾患とその治療(第6版)』へるす出版,2017年(以下『精神医学――精神疾患とその治療』へるす出版),p.321)
4 適切。
この時点ではDさんの状態や家の状況が不明であり,また,危機介入が必要となる可能性もあるため,本人の不安をやわらげつつ早期に面接を行うことや,Dさんの状態やその置かれた状況を確認していくことが大切である。その際も,本人の意思確認を行うなど自己決定を尊重する工夫が求められる。
(『精神保健福祉の理論と相談援助の展開Ⅱ』中央法規出版,pp.73~75)
5 適切でない。
権利擁護の観点から,精神障害のある人は自身の心身の状態を知り,その対処や治療の方針について決めていくことに参加する権利を有しており,支援者が対処方法を決定して指示することはパターナリズムにつながるため,選択肢は適切とはいえない。また,この時点ではDさんの状態の原因も熱中症であるのか不明である。
(『精神保健福祉相談援助の基盤[基礎][専門]』へるす出版,pp.67~69)
問題 161 正答 4
1 適切でない。
確かに,生命の危機が目前に迫っているのであればローウェンバーグ(Loewenberg,F.M.)とドルゴフ(Dolgoff,R.)による倫理原則選択の手順に従い,プライバシーや自律及び自由よりも生命保護が優先される。しかし,この時点ではDさんは自分で電話ができており,そのような段階にあるとは考えにくいため,選択肢は適切とはいえない。
(岩間文雄・金田知子・与那嶺司『精神保健福祉援助演習――実践力を育てるためのワークブック』相川書房,2004年,pp.6~8)
2 適切でない。
この時点ではDさんの状態も主訴も明確ではなく,ケア会議を行う前に,Dさんの状態に関する情報を得ることが必要であるため,選択肢は適切とはいえない。また,権利擁護や意思決定支援の観点からも,Dさんを含めずにケア会議を行うことが適切であるか疑問である。
(『精神保健福祉相談援助の基盤[基礎][専門]』へるす出版,pp.67~69)
3 適切でない。
確かに,支援において危機介入が必要となる場合があり,その際に治療者である医師の協力は欠かせない。しかし,危機介入の方法は医師等が一方的に決めるものではなく,事前に本人を交えてクライシスプランを作成しておくべきである。また,この時点では医療的ケアが必要であるかどうかも不明である。よって選択肢は適切とはいえない。
(『精神保健福祉士養成セミナー①精神医学――精神疾患とその治療(第6版)』へるす出版,2017年(以下『精神医学――精神疾患とその治療』へるす出版),p.321)
4 適切。
この時点ではDさんの状態や家の状況が不明であり,また,危機介入が必要となる可能性もあるため,本人の不安をやわらげつつ早期に面接を行うことや,Dさんの状態やその置かれた状況を確認していくことが大切である。その際も,本人の意思確認を行うなど自己決定を尊重する工夫が求められる。
(『精神保健福祉の理論と相談援助の展開Ⅱ』中央法規出版,pp.73~75)
5 適切でない。
権利擁護の観点から,精神障害のある人は自身の心身の状態を知り,その対処や治療の方針について決めていくことに参加する権利を有しており,支援者が対処方法を決定して指示することはパターナリズムにつながるため,選択肢は適切とはいえない。また,この時点ではDさんの状態の原因も熱中症であるのか不明である。
(『精神保健福祉相談援助の基盤[基礎][専門]』へるす出版,pp.67~69)