1. 問題58 事例を読んで,Jさんの相談を受けた相談支援専門員が行う対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
Jさん(43歳,男性)は,重度の知的障害があり,現在,父親(75歳)と母親(73歳)と自宅で暮らし,日中は生活介護事業所に通所している。Jさんの両親は高齢になり,最近は体調の悪化もあるため,「親亡き後」について不安に感じるようになった。Jさんの両親は,Jさんの今後の共同生活援助(グループホーム)への入居について相談支援事業所に相談した。相談支援専門員はJさんに意向を確かめようとしたが,Jさんの意思を明確に確認することは難しい状況であった。
問題 58 正答 3
1 適切でない。
障害者の意思を尊重した意思決定支援の定義や意義,標準的なプロセスや留意点を取りまとめた「障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン」が厚生労働省により2017年(平成29年) に作成された。このガイドラインでは,意思決定支援とは,「自ら意思を決定することに困難を抱える障害者が,(中略)可能な限り本人が自ら意思決定できるよう支援し,(中略)支援を尽くしても本人の意思及び選好の推定が困難な場合には,最後の手段として本人の最善の利益を検討するために事業者の職員が行う支援の行為及び仕組み」とされている。Jさんの意思が不明確であるからといって現状を維持することは, 「親亡き後」への不安を感じているJさんの両親のニーズに対応していない。また,本人の意思及び選好の指定が困難な場合には,最後の手段として事業所の職員が行う支援の行為と職員の関与も含まれている意思決定支援の考え方からすると,適切とはいえない。
(厚生労働省「障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン」)
2 適切でない。
ガイドラインでは,「障害者への支援の原則は自己決定の尊重であることを前提として」いると示されている。そのため,Jさん本人の意思を確認することはなく,両親の意向を斟酌して誘導することは,適切とはいえない。
(厚生労働省「障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン」)
3 適切。
ガイドラインには,「本人の自己決定や意思確認がどうしても困難な場合は,本人をよく知る関係者が集まって,本人の日常生活の場面や事業者のサービス提供場面における表情や感情,行動に関する記録などの情報に加え,これまでの生活史,人間関係等さまざまな情報を把握し,根拠を明確にしながら障害者の意思及び選好を推定する」とあり,適切である。
(厚生労働省「障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン」)
4 適切でない。
ガイドラインには,「住まいの場を選択する場合,選択可能な中から,障害者にとって自由の制限がより少ない方を選択する」とあり,Jさんの生命・身体の安全を,住まいの選択の際の唯一の観点ととらえることは適切でない。
(厚生労働省「障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン」)
5 適切でない。
ガイドラインでは,「意思決定支援責任者については,相談支援専門員又はサービス管理責任者とその役割が重複するものであり,これらの者が兼務することが考えられる」と,必ずしも相談支援専門員と別に,意思決定支援責任者を配置する必要性はないことが示されている。また,相談の継続性の観点からも,この時点で意思決定支援責任者を別に配置して,Jさんに対するすべての対応を任せるということは適切とはいえない。
(厚生労働省「障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン」)
問題 58 正答 3
1 適切でない。
障害者の意思を尊重した意思決定支援の定義や意義,標準的なプロセスや留意点を取りまとめた「障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン」が厚生労働省により2017年(平成29年) に作成された。このガイドラインでは,意思決定支援とは,「自ら意思を決定することに困難を抱える障害者が,(中略)可能な限り本人が自ら意思決定できるよう支援し,(中略)支援を尽くしても本人の意思及び選好の推定が困難な場合には,最後の手段として本人の最善の利益を検討するために事業者の職員が行う支援の行為及び仕組み」とされている。Jさんの意思が不明確であるからといって現状を維持することは, 「親亡き後」への不安を感じているJさんの両親のニーズに対応していない。また,本人の意思及び選好の指定が困難な場合には,最後の手段として事業所の職員が行う支援の行為と職員の関与も含まれている意思決定支援の考え方からすると,適切とはいえない。
(厚生労働省「障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン」)
2 適切でない。
ガイドラインでは,「障害者への支援の原則は自己決定の尊重であることを前提として」いると示されている。そのため,Jさん本人の意思を確認することはなく,両親の意向を斟酌して誘導することは,適切とはいえない。
(厚生労働省「障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン」)
3 適切。
ガイドラインには,「本人の自己決定や意思確認がどうしても困難な場合は,本人をよく知る関係者が集まって,本人の日常生活の場面や事業者のサービス提供場面における表情や感情,行動に関する記録などの情報に加え,これまでの生活史,人間関係等さまざまな情報を把握し,根拠を明確にしながら障害者の意思及び選好を推定する」とあり,適切である。
(厚生労働省「障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン」)
4 適切でない。
ガイドラインには,「住まいの場を選択する場合,選択可能な中から,障害者にとって自由の制限がより少ない方を選択する」とあり,Jさんの生命・身体の安全を,住まいの選択の際の唯一の観点ととらえることは適切でない。
(厚生労働省「障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン」)
5 適切でない。
ガイドラインでは,「意思決定支援責任者については,相談支援専門員又はサービス管理責任者とその役割が重複するものであり,これらの者が兼務することが考えられる」と,必ずしも相談支援専門員と別に,意思決定支援責任者を配置する必要性はないことが示されている。また,相談の継続性の観点からも,この時点で意思決定支援責任者を別に配置して,Jさんに対するすべての対応を任せるということは適切とはいえない。
(厚生労働省「障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン」)
問題 58 正答 3
1 適切でない。
障害者の意思を尊重した意思決定支援の定義や意義,標準的なプロセスや留意点を取りまとめた「障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン」が厚生労働省により2017年(平成29年) に作成された。このガイドラインでは,意思決定支援とは,「自ら意思を決定することに困難を抱える障害者が,(中略)可能な限り本人が自ら意思決定できるよう支援し,(中略)支援を尽くしても本人の意思及び選好の推定が困難な場合には,最後の手段として本人の最善の利益を検討するために事業者の職員が行う支援の行為及び仕組み」とされている。Jさんの意思が不明確であるからといって現状を維持することは, 「親亡き後」への不安を感じているJさんの両親のニーズに対応していない。また,本人の意思及び選好の指定が困難な場合には,最後の手段として事業所の職員が行う支援の行為と職員の関与も含まれている意思決定支援の考え方からすると,適切とはいえない。
(厚生労働省「障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン」)
2 適切でない。
ガイドラインでは,「障害者への支援の原則は自己決定の尊重であることを前提として」いると示されている。そのため,Jさん本人の意思を確認することはなく,両親の意向を斟酌して誘導することは,適切とはいえない。
(厚生労働省「障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン」)
3 適切。
ガイドラインには,「本人の自己決定や意思確認がどうしても困難な場合は,本人をよく知る関係者が集まって,本人の日常生活の場面や事業者のサービス提供場面における表情や感情,行動に関する記録などの情報に加え,これまでの生活史,人間関係等さまざまな情報を把握し,根拠を明確にしながら障害者の意思及び選好を推定する」とあり,適切である。
(厚生労働省「障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン」)
4 適切でない。
ガイドラインには,「住まいの場を選択する場合,選択可能な中から,障害者にとって自由の制限がより少ない方を選択する」とあり,Jさんの生命・身体の安全を,住まいの選択の際の唯一の観点ととらえることは適切でない。
(厚生労働省「障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン」)
5 適切でない。
ガイドラインでは,「意思決定支援責任者については,相談支援専門員又はサービス管理責任者とその役割が重複するものであり,これらの者が兼務することが考えられる」と,必ずしも相談支援専門員と別に,意思決定支援責任者を配置する必要性はないことが示されている。また,相談の継続性の観点からも,この時点で意思決定支援責任者を別に配置して,Jさんに対するすべての対応を任せるということは適切とはいえない。
(厚生労働省「障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン」)