3. 次の事例を読んで,問題177から問題179までについて答えなさい。
〔事 例〕
Hさん(51歳,男性)は,大学卒業後からW会社で働いていた。10年前に父親が亡くなり,現在は母親と二人暮らしである。長年,仕事中心の毎日を過ごしていたが,半年前に部下の仕事上のミスが発覚し,上司としての責任を感じて,不眠,意欲減退,罪業妄想が出現するようになった。Hさんの様子を心配した母親が精神科の受診を勧めたが,Hさんは仕事を休めないと拒否していた。しかし,Hさんの病状は悪化し,通勤途中の駅ホームで死のうと立ちつくしていたところを駅員に保護され,そのままX病院でうつ病と診断され入院となった。
HさんはX病院に3か月間入院し,退院後は会社に戻りたい希望はあったが,主治医の診断で1か月の自宅療養となった。Hさんは自宅療養の後,X病院のJ精神保健福祉士に相談し復職するための活動を始めた。J精神保健福祉士は,Y機関での職場復帰支援(リワーク支援)の利用を提案した。(問題177)
Hさんは,職場復帰支援(リワーク支援)で復職に向けて活動してきたが,同居の母親が急死したことをきっかけに再び病状が悪化した。そのため,職場復帰の意欲や望みも薄れ,X病院への最初の入院から10か月後に入院当初から休職していたW会社を退職した。Hさんは,入院中から現在まで経済的に苦しかったため,経済的支援制度を利用していた。(問題178)
Hさんは,現在X病院のデイケアを利用しており,最初の入院から1年半が経過していた。Hさんは病状が安定してきているため,J精神保健福祉士になるべく早く新しい仕事に就きたいと話した。また,Hさんは,主治医からも診察時に,職探しを含めた就職活動が可能と言われている。そこで,J精神保健福祉士は,Hさんに一般就労に向けた情報提供や提案を行い,「今後のことを一緒に考えましょう」と伝えた。(問題179)
問題 177 次のうち,Hさんの支援を行うY機関として,適切なものを1つ選びなさい。
問題 177 正答 2
1 適切でない。
障害者就業・生活支援センターは,障害者の雇用の促進等に関する法律(障害者雇用促進法)に基づき,就職や職場への定着が困難な障害者に対して,雇用及び福祉の関係機関との連携のもとで,支援を継続的に行っている機関である。Hさんは一般企業を休職中であり,職場復帰支援(リワーク支援)を希望していることから,適切な機関とはいえない。
(『精神障害者の生活支援システム』中央法規出版,p.136)
2 適切。
地域障害者職業センターは,独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構によって運営されている。地域障害者職業センターの精神障害者総合雇用支援では,休職中の精神障害者に対して職場復帰支援(リワーク支援)を行っている。職場復帰支援(リワーク支援)は,うつ病などにより休職中で,主治医が職場復帰のための活動を開始することを了承している精神障害者を対象に,障害者職業カウンセラーが本人や家族から職場復帰に対する考えをヒアリングし,主治医,会社の担当者と相談しながら職場復帰のための支援を行うものである。
(『精神障害者の生活支援システム』中央法規出版,pp.135~136,p.172,高齢・障害・求職者雇用支援機構「うつ病などで休職しており,職場復帰をお考えの人へ」)
3 適切でない。
就労定着支援は,障害者総合支援法に基づき,就労移行支援事業等の利用を経て一般就労へ移行した障害者で,就労に伴う環境変化により,生活面の課題(生活リズム・家計・体調管理など)が生じている者が対象となっている。障害者との相談を通じて,生活面の課題を把握し,企業・自宅への訪問,障害者の来所により,関係機関等との連絡調整やそれに伴う課題解決に向けての支援を行うものである。一般企業を休職中のHさんが利用できる制度ではない。
(『精神障害者の生活支援システム』中央法規出版,p.93)
4 適切でない。
地域生活定着支援センターは,地域生活定着促進事業において,各都道府県が設置している支援機関である。その対象者は,高齢又は障害により福祉的支援を必要とする,刑務所等の矯正施設退所予定者及び退所者である。矯正施設入所中から障害者手帳の申請や福祉サービス利用の調整を行うなど,出所後に必要な支援を行うことで,地域生活にスムーズに移行することを目的としている。したがって,事例のHさんは対象とならない。
(『新・精神保健福祉士養成講座⑥精神保健福祉に関する制度とサービス(第6版)』中央法規出版,2019年(以下『精神保健福祉に関する制度とサービス』中央法規出版),p.306,『社会保障の手引(2021年版)』中央法規出版,p.369)
5 適切でない。
公共職業安定所(ハローワーク)の障害者を対象とした主な活動内容は,①障害者雇用先等の斡旋,②障害者向けの求人の開拓,③事業主に対する障害者雇用率達成指導,④関係機関との連携,⑤チーム支援等がある。障害者の就労支援では,職業相談員や就職促進指導官,雇用指導官などが配置されている。また,精神障害のある求職者に対して,精神症状に配慮したカウンセリングや就職準備のためのプログラムの実施などを担う精神障害者雇用トータルサポーターが配置されているハローワークもある。Hさんは休職中で,これまでの職場での復帰を目指しており,就職の斡旋等は必要としていないため,適切とはいえない。
(『精神障害者の生活支援システム』中央法規出版,p.134,p.149)
問題 177 正答 2
1 適切でない。
障害者就業・生活支援センターは,障害者の雇用の促進等に関する法律(障害者雇用促進法)に基づき,就職や職場への定着が困難な障害者に対して,雇用及び福祉の関係機関との連携のもとで,支援を継続的に行っている機関である。Hさんは一般企業を休職中であり,職場復帰支援(リワーク支援)を希望していることから,適切な機関とはいえない。
(『精神障害者の生活支援システム』中央法規出版,p.136)
2 適切。
地域障害者職業センターは,独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構によって運営されている。地域障害者職業センターの精神障害者総合雇用支援では,休職中の精神障害者に対して職場復帰支援(リワーク支援)を行っている。職場復帰支援(リワーク支援)は,うつ病などにより休職中で,主治医が職場復帰のための活動を開始することを了承している精神障害者を対象に,障害者職業カウンセラーが本人や家族から職場復帰に対する考えをヒアリングし,主治医,会社の担当者と相談しながら職場復帰のための支援を行うものである。
(『精神障害者の生活支援システム』中央法規出版,pp.135~136,p.172,高齢・障害・求職者雇用支援機構「うつ病などで休職しており,職場復帰をお考えの人へ」)
3 適切でない。
就労定着支援は,障害者総合支援法に基づき,就労移行支援事業等の利用を経て一般就労へ移行した障害者で,就労に伴う環境変化により,生活面の課題(生活リズム・家計・体調管理など)が生じている者が対象となっている。障害者との相談を通じて,生活面の課題を把握し,企業・自宅への訪問,障害者の来所により,関係機関等との連絡調整やそれに伴う課題解決に向けての支援を行うものである。一般企業を休職中のHさんが利用できる制度ではない。
(『精神障害者の生活支援システム』中央法規出版,p.93)
4 適切でない。
地域生活定着支援センターは,地域生活定着促進事業において,各都道府県が設置している支援機関である。その対象者は,高齢又は障害により福祉的支援を必要とする,刑務所等の矯正施設退所予定者及び退所者である。矯正施設入所中から障害者手帳の申請や福祉サービス利用の調整を行うなど,出所後に必要な支援を行うことで,地域生活にスムーズに移行することを目的としている。したがって,事例のHさんは対象とならない。
(『新・精神保健福祉士養成講座⑥精神保健福祉に関する制度とサービス(第6版)』中央法規出版,2019年(以下『精神保健福祉に関する制度とサービス』中央法規出版),p.306,『社会保障の手引(2021年版)』中央法規出版,p.369)
5 適切でない。
公共職業安定所(ハローワーク)の障害者を対象とした主な活動内容は,①障害者雇用先等の斡旋,②障害者向けの求人の開拓,③事業主に対する障害者雇用率達成指導,④関係機関との連携,⑤チーム支援等がある。障害者の就労支援では,職業相談員や就職促進指導官,雇用指導官などが配置されている。また,精神障害のある求職者に対して,精神症状に配慮したカウンセリングや就職準備のためのプログラムの実施などを担う精神障害者雇用トータルサポーターが配置されているハローワークもある。Hさんは休職中で,これまでの職場での復帰を目指しており,就職の斡旋等は必要としていないため,適切とはいえない。
(『精神障害者の生活支援システム』中央法規出版,p.134,p.149)
問題 177 正答 2
1 適切でない。
障害者就業・生活支援センターは,障害者の雇用の促進等に関する法律(障害者雇用促進法)に基づき,就職や職場への定着が困難な障害者に対して,雇用及び福祉の関係機関との連携のもとで,支援を継続的に行っている機関である。Hさんは一般企業を休職中であり,職場復帰支援(リワーク支援)を希望していることから,適切な機関とはいえない。
(『精神障害者の生活支援システム』中央法規出版,p.136)
2 適切。
地域障害者職業センターは,独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構によって運営されている。地域障害者職業センターの精神障害者総合雇用支援では,休職中の精神障害者に対して職場復帰支援(リワーク支援)を行っている。職場復帰支援(リワーク支援)は,うつ病などにより休職中で,主治医が職場復帰のための活動を開始することを了承している精神障害者を対象に,障害者職業カウンセラーが本人や家族から職場復帰に対する考えをヒアリングし,主治医,会社の担当者と相談しながら職場復帰のための支援を行うものである。
(『精神障害者の生活支援システム』中央法規出版,pp.135~136,p.172,高齢・障害・求職者雇用支援機構「うつ病などで休職しており,職場復帰をお考えの人へ」)
3 適切でない。
就労定着支援は,障害者総合支援法に基づき,就労移行支援事業等の利用を経て一般就労へ移行した障害者で,就労に伴う環境変化により,生活面の課題(生活リズム・家計・体調管理など)が生じている者が対象となっている。障害者との相談を通じて,生活面の課題を把握し,企業・自宅への訪問,障害者の来所により,関係機関等との連絡調整やそれに伴う課題解決に向けての支援を行うものである。一般企業を休職中のHさんが利用できる制度ではない。
(『精神障害者の生活支援システム』中央法規出版,p.93)
4 適切でない。
地域生活定着支援センターは,地域生活定着促進事業において,各都道府県が設置している支援機関である。その対象者は,高齢又は障害により福祉的支援を必要とする,刑務所等の矯正施設退所予定者及び退所者である。矯正施設入所中から障害者手帳の申請や福祉サービス利用の調整を行うなど,出所後に必要な支援を行うことで,地域生活にスムーズに移行することを目的としている。したがって,事例のHさんは対象とならない。
(『新・精神保健福祉士養成講座⑥精神保健福祉に関する制度とサービス(第6版)』中央法規出版,2019年(以下『精神保健福祉に関する制度とサービス』中央法規出版),p.306,『社会保障の手引(2021年版)』中央法規出版,p.369)
5 適切でない。
公共職業安定所(ハローワーク)の障害者を対象とした主な活動内容は,①障害者雇用先等の斡旋,②障害者向けの求人の開拓,③事業主に対する障害者雇用率達成指導,④関係機関との連携,⑤チーム支援等がある。障害者の就労支援では,職業相談員や就職促進指導官,雇用指導官などが配置されている。また,精神障害のある求職者に対して,精神症状に配慮したカウンセリングや就職準備のためのプログラムの実施などを担う精神障害者雇用トータルサポーターが配置されているハローワークもある。Hさんは休職中で,これまでの職場での復帰を目指しており,就職の斡旋等は必要としていないため,適切とはいえない。
(『精神障害者の生活支援システム』中央法規出版,p.134,p.149)